○大槌町吉里吉里漁港海岸浪板地区海岸管理条例

令和4年3月15日

条例第3号

(趣旨)

第1条 この条例は、海岸法(昭和31年法律第101号。以下「法」という。)第5条第6項の規定により海岸保全区域の日常的管理を行うために必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 海岸保全区域 法第3条第1項の規定により岩手県知事が指定した海岸保全区域のうち岩手県三陸南沿岸吉里吉里漁港海岸浪板地区海岸の砂浜部分をいう。

(2) 日常的管理 海岸の維持管理、利用促進、占用許可、行為の制限その他の海岸法施行令(昭和31年政令第332号)第1条の4第1項に規定する管理をいう。

(管理)

第3条 町長は、海岸保全区域の日常的管理に当たっては、住民との協働により海岸の整備、保全及び海岸の適正な利用の確保に努めるものとする。

(占用の許可)

第4条 海岸保全区域において、法第7条第1項に規定する占用(以下「占用」という。)をしようとするときは、町長の許可を受けなければならない。

(占用の許可基準)

第5条 町長は、前条の規定による申請があった場合において、その申請に係る事項が次の各号のいずれにも該当する場合に限り、同条の許可をすることができる。

(1) 海岸保全施設以外の施設又は工作物(以下「占用施設等」という。)次条第1項各号に掲げる占用施設等のいずれかであること。

(2) 浪板海岸日常的管理計画に適合していること。

(3) 占用施設等が流失し、又は散乱した場合に海岸保全施設を損傷する等、海岸の防護に著しい支障を及ぼすおそれがないこと。

(4) 海岸環境及びその周辺環境を損なわないこと。

(5) 公衆の海岸の利用に著しい支障を及ぼさないこと。

(6) 申請者が、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないこと。

2 町長は、前項の規定により占用の許可をすることができる申請であって、当該申請に係る占用の期間及び場所について重複するものがなされたときは、当該場所の周辺の地域における土地利用の状況等を考慮して、より公共性が高いと認められるものを優先して許可するものとする。

(占用施設等)

第6条 前条第1項の規定により占用の許可をすることができる占用施設等は、次に掲げるものとする。

(1) 電柱、電線、水道管、下水道管その他これらに類するもの

(2) 地域住民の生活上又は海岸背後地の土地利用上必要な施設等

(3) 海岸を利用する公衆のための行事に用いる簡易な施設等

2 前項の占用施設等には、売店、便所、休憩場、ベンチその他占用施設等の利便に供するものを併せて設けることができる。ただし、必要最小限のものに限る。

(行為の許可)

第7条 海岸保全区域において、法第8条第1項に規定する行為(以下「行為」という。)を行おうとする者は、町長の許可を受けなければならない。

(行為の許可基準)

第8条 町長が、前条の許可をすることができる場合は、次の各号のいずれにも該当する場合に限るものとする。

(1) 海岸の防護に著しい支障を及ぼすおそれがないこと。

(2) 海岸環境及びその周辺環境を損なわないこと。

(3) 公衆の海岸の利用に著しい支障を及ぼさないこと。

(4) 申請者が暴力団員でないこと。

2 町長は、前項第1号に規定する著しい支障を及ぼすおそれを判断するに当たっては、当該行為又は当該行為により設けられる施設等による次に掲げる影響を考慮するものとする。

(1) 海岸侵食の影響

(2) 潮位の上昇又は波高の増大の影響

(3) 海岸保全施設の損傷等の影響

(占用又は行為の許可期間)

第9条 海岸保全区域における占用又は行為(以下「占用等」という。)の許可期間は、10年以内において町長が許可をするときに定める期間とする。

(氏名及び住所等の変更)

第10条 海岸保全区域における占用等の許可を受けた者(以下「占用等の許可者」という。)が住所又は氏名(法人にあっては、主たる事務所の所在地、名称及び代表者の氏名)を変更したときは、規則で定める書類を町長に提出しなければならない。

(許可事項の変更)

第11条 占用等の許可者が当該許可に係る事項(前条に掲げる事項を除く。)を変更しようとするときは、町長の許可を受けなければならない。

(占用等の廃止等)

第12条 占用等の許可者が占用等の許可期間中に占用を廃止し、若しくは行為を中止しようとするときは、規則で定める書類を町長に提出しなければならない。

(権利の貸付け等の禁止)

第13条 占用等の許可者は、当該許可に関する権利を他人に貸し付け、又はこれを担保に供してはならない。

(占用料等)

第14条 町長は、占用等の許可者から別表第1又は別表第2に掲げる占用料又は土石採取料(以下「占用料等」という。)を徴収するものとする。

2 占用料等は、第4条又は第7条の許可の際に納入通知書により徴収するものとする。この場合において、占用等の期間が翌年度以降にわたる場合においては、翌年度以降の占用料等は、毎年度、当該年度分を徴収する。

(占用料等の減免)

第15条 町長は、前条の規定により占用料等を納入すべき者(以下「納入者」という。)次の各号のいずれかに該当するときは、当該占用料等の全部又は一部を減免することができる。

(1) 災害その他特別の理由があると認められるとき。

(2) 納入者が国又は地方公共団体であってその占用等が公益上特に必要があると認められるとき。

(3) 前2号に定めるもののほか、公益上その他の理由により、占用料等の全部を徴収することが不適当であると認められるとき。

(原状回復)

第16条 占用等の許可者は、当該許可の効力が消滅したときは、速やかに占用等に係る場所を原状に回復して町長の検査を受けなければならない。ただし、町長がその必要がないと認めるときは、この限りでない。

(監督処分)

第17条 町長は、次の各号のいずれかに該当する占用等の許可者に対して、その許可を取り消し、若しくはその条件を変更し、又はその行為の中止、占用施設等の改築、移転若しくは除却、占用施設等により生ずる海岸の保全上の障害を予防するために必要な措置をすること若しくは原状回復を命ずることができる。

(1) この条例又はこの条例の規定に基づく処分に違反した者

(2) この条例の規定による許可基準を満たさなくなった者

(3) 偽りその他不正の手段により、この条例の規定による許可を受けた者

2 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、占用等の許可者に対し、前項に規定する処分をし、又は同項に規定する必要な措置を命ずることができる。

(1) 海岸保全施設に関する工事のためやむを得ない必要が生じたとき。

(2) 海岸の保全上著しい支障が生じたとき。

(3) 海岸の保全上の理由以外の理由により公益上やむを得ない必要が生じたとき。

(委任)

第18条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、令和4年4月1日から施行する。

別表第1(第14条関係)

占用料

占用目的による区分

単位

金額

電柱類を設置する場合

1本1年につき

470円

地下埋設物を設置する場合

外径が40センチメートル未満の場合

1メートル当たり1年につき

100円

外径が40センチメートル以上の場合

180円

工作物(電柱類及び地下埋設物を除く。)を設置する場合

1平方メートル当たり1年につき

近傍類似地の時価の100分の4

工作物を設置しない場合

1平方メートル当たり1年につき

近傍類似地の時価の1000分の0.2

備考

1 この表において「時価」とは、地方税法(昭和25年法律第226号)第341条に規定する土地課税台帳又は土地補充課税台帳による1平方メートル当たりの価格とする。

2 工作物が、土地の上空を占用する場合の占用料等は、当該工作物が当該土地に投影する面積についてこの表により計算した額とする。ただし、地上10メートル以上の上空の占用にあっては、その額の2分の1とする。

別表第2(第14条関係)

土石採取料

種別

単位

金額

土砂

1立方メートル当たり

60円

100円

砂利

150円

切込み砂利

120円

栗石(径15センチメートル未満の土石をいう。)

180円

玉石(径15センチメートル以上60センチメートル未満の土石をいう。)

210円

転石(径60センチメートル以上の土石をいう。)

1個につき

120円

栗石、玉石及び転石のうち墓石用、庭石用、工芸品用等特殊な用に供するもの

1立方メートル当たり

2,310円

備考

1 1件に1立方メートル未満の端数があるときは、1立方メートルとして計算する。

2 この表により計算した土石採取料の額が100円に満たないときは、100円とする。

大槌町吉里吉里漁港海岸浪板地区海岸管理条例

令和4年3月15日 条例第3号

(令和4年4月1日施行)