五種混合(DPT-IPV-Hib)予防接種は、令和6年4月より定期接種となりました。
※すでに四種混合及びヒブワクチンで接種を開始しているお子さんは、原則残りの回数も同一ワクチンで接種することになります。
五種混合(DPT-IPV-Hib)予防接種は、ジフテリア(D)・百日せき(P)・破傷風(T)・不活化ポリオ(IPV)とヒブ(Hib)の各ワクチンを混合したワクチンです。
対象者
生後2か月~生後90か月(7歳6か月)未満
標準的な接種年齢
初回接種…生後2か月~生後7か月未満
追加接種…初回接種(3回)終了後から6月~18月までの間隔をあける
接種回数と間隔
接種回数 | 接種間隔 | ||
---|---|---|---|
全4回 | 初回 | 3回 | 20日以上の間隔をあけて3回接種。 |
追加 | 1回 | 初回接種終了後、6か月以上あけて1回接種。 |
予診票
予診票(黄色):新生児訪問の際に配布いたします。
疾病について
ジフテリア(D)
ジフテリア菌は主にのどや鼻腔内に付着し、感染します。感染者の10%程度は症状はありませんが、その人を通じて感染することもあります。
症状は、高熱、のどの痛み、嘔吐、咳(犬が吠えるような咳)などがみられます。この毒素が心臓の筋肉や神経に作用することで、眼球や横隔膜(呼吸に必要な筋肉)などの麻痺、心不全等を来たして、重篤になる場合があります。
百日せき(P)
百日咳菌は飛沫感染で起こります。長引く咳や激しい咳をともなう病気で、特に新生児・乳児に感染した場合は、重症化することがあるので注意が必要です。乳幼児は、咳で呼吸ができなくなるため、全身が青紫色になってしまうこと(チアノーゼ)やけいれんを起こすことがあります。また、窒息や肺炎等の重い合併症を起こしやすく、新生児・乳児では命を落とすことがあります。
破傷風(T)
破傷風菌は土の中にいる菌が、傷口から体内に入り込むことで感染します。菌が体内で増えると、筋肉のけいれんを起こしたり、治療が遅れると死亡に至ることもある病気です。患者の半数は、本人や周りの人では気が付かない程度の軽い刺し傷が原因と言われております。
ポリオ(IPV)
ポリオ(急性灰白髄炎)は、脊髄性の「小児まひ」とも呼ばれ、ポリオウイルスによって発生する病気です。主に感染した人の便中に排出されます。感染すると、手足の筋肉や呼吸する筋肉等に作用して麻痺を起こすことがあります。また一部の人は、永続的な後遺症を残すことがあります。
ヒブ(Hib)
ヒブ(Hib感染症)は、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌によって発生する病気で、5歳未満で発生することが多く、主にくしゃみや咳などより感染します。とくに乳幼児では、命に関わるような髄膜炎、敗血症、喉頭蓋炎などの重症な感染症を起こす場合もあります。