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ゆっくりとくつろげる自分だけの空間を提供したい

大槌町内から、5分ほど走った柾内(まさない)地域は、少し前まで一面に田んぼが広がっていました。

 震災後、多くの人が移り住み、どんどん住宅が建ち並んでいる現在の柾内地区。そこに、今年の3月に新しくOPENした美容室があります。

 

 お店の名前は「FLOW Hair and Spa」。〜ゆっくり流れるひと時を全てのお客様へ〜をコンセプトに作られたお店です。

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店主の黒澤由希江さん(33歳)が美容師を目指そうと思ったのは、高校生の時。美容師のカリスマブームで、おしゃれな仕事に就きたいと思ったことがきっかけでした。盛岡の美容専門学校を卒業後して、栃木県内の美容室へ就職し、腕を磨きました。

大槌に帰省した時、ふるさと・大槌の良さを改めて感じ、地元の美容院へ就職を決意したそうです。

平成16年に大槌へUターンし、結婚、出産を経験。美容師の仕事と家庭、育児の両立に追われる日々。子育てをしながら働くことの大変さを痛感し、いっそ美容師を辞めてしまおうか…と悩んだ時期もあったそうです。

「家族のことを犠牲にしてまで頑張る意味があるのかな」

悩んでいた時期に、旦那さんである裕也さんが、起業の話を持ちかけてくれました。

 

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「大槌町は人口の割に美容院の数が多いし、自分の店を持つことはあまり考えてなかったんだよね」

 最初は起業することへ消極的だった由希江さん。しかし、自分のお店を持つことを決意したきっかけは、裕也さんの強い思いがあったからでした。

 

「結婚当初から、いつか自分の店をもたせてやりたいと思っていたし、そのつもりだったから」

 裕也さんは、力強く、でもどこか照れくさそうに答えてくれました。

 

起業を決意してからは、周りの人たちの協力のおかげで、とんとん拍子に、お店の開店まで進めて行くことが出来たそうです。

 自分のお店を持ったことで、時間に余裕もでき、家族との時間も前より増えました。お店の雰囲気をお客さんが気に入ってくれたり、施術の後に「ありがとう」と言ってもらえることが、美容師になって良かったと感じられる瞬間だと教えてくれました。

 

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「FLOW Hair and Spa」〜ゆっくり流れるひと時を全てのお客様へ〜

 名前の通り、一人一人のお客様に自分だけの癒しの空間を提供したい、というお店のコンセプトから、カット台は一台だけ。

 シャンプー台から流れ出るお湯は炭酸泉を使用しており、ヘッドスパやフェイシャルマッサージなど、現代人の疲れを癒してくれるようなリラクゼーションメニューも提供しています。その他に、まつげエクステも施術しており、今後はネイルなども行なっていく予定。メニューを展開して、女性のキレイと癒しを時間をかけてプロデュースしていけるようになれたら嬉しいと語ってくれました。

 ヘッドスパを初めて体験するお客様には「このお客様を本当に癒してあげられるのだろうか、人それぞれの好みもあるだろうし…と考え込んでしまい、緊張してしまうこともあるんです」と話す由希江さん。お店に来てくれたお客様にリラックスしてもらい、癒しの時間を提供したいという、思いやりにあふれた人柄が感じられた瞬間でした。

 

 

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お子さんからお母さん、お父さん、家族みんなでくつろいでもらえるようなお店にしたいと、内装もアットホームな作りになっています。

 「もっともっと皆さんに癒しを届けられるように頑張りたい!ぜひ、癒しの時間を過ごしに来てください」と微笑む由希江さんでした。

(KAI OTSUCHI)                               

 

 黒澤由希江プロフィール.png

黒澤 由希江(くろさわ ゆきえ)さん 33歳

高校卒業後、盛岡の美容専門学校へ進学。その後、栃木県内の美容室へ就職するが大槌が好きでUターン。夫裕也(ゆうや)さん、長女心結(みゆ)ちゃん、長男凪翔(なぎと)くん、次男朝陽(あさひ)くんの5人家族。

 

今年の3月に大槌町柾内に美容院をOPEN 。

子育てをしながら頑張るママさん美容師です。

 

 

 

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