【第1回】「イングレスとポケモンGOとゲーミフィケーションと」
大槌町復興推進隊持田専用ブログ
【第1回】「イングレスとポケモンGOとゲーミフィケーションと」
みなさん、あけましておめでとうございます!
大槌町復興推進隊の持田(もちだ)です。
新年を迎え、新たな取り組みとして、
これから12回にわたり「ゲーミフィケーション」をテーマにブログを書きたいと思います。
さて、年始ということで、初心を振り返っていたところ、
とても印象に残った言葉を思い出しました。
「今やこの地球上で週に30億時間以上がゲームに費やされているのです。」
(ジェイン・マクゴニガル著「幸せな未来は『ゲーム』が創る」より)
東日本大震災がおこった2011年。
当時、たくさんの人々が携帯電話ゲームに夢中になっていて、月に何十万円もプレイヤーがゲームに費やす、なんていう話もありました。
2012年5月、
いわゆる「コンプガチャ」について消費者庁が規制したことで一旦は収束しますが、そんなニュースを聞くたびに個人的には
「そんなに時間とお金があるなら、被災地のボランティアに行けばいいのに」
と思っていました。
その一方で「なにが人々をそこまでゲームに駆り立てるのだろう?」
「この行動力と時間とお金を使えば復興に役立てることができるのではないか?」と、興味も持っていました。
そんな時「ゲーミフィケーション」という考え方を知りました。
簡単に言うと「ゲームの力を活用して、課題の解決を図る」という考え方です。
例えば、交通の便が悪い場所があったとします。
交通の便が悪いので、行く人は少なく、景気もよくありません。
通常であれば、ただの不便な場所かもしれませんが、
ゲームに置き換えるとその不便な場所を「価値」に転換することができます。
ゲームのルールを
「交通の便が悪い場所に行けば行くほど、ポイントが加算される」
というようにすれば、ゲームをやっている人々にとっては、
あえて遠くて不便な場所へ行くことに意味を持たせることができ、そこに「価値」が生まれます。
ゲームの力により人々の行動をうながし、人々が移動することにより、交通費や食費、宿泊費などの経済効果が生まれる。
このような考え方が「ゲーミフィケーション」です。
昨年の7月にリリースされた「ポケモンGO」は爆発的にヒットしました。
11月には岩手県、宮城県、福島県の沿岸部に期間限定でレアポケモンが出現しやすくなった効果もあり、宮城県石巻市には期間中の11日間で約10万人が訪れたと言われています。
今でもレアなポケモンが出る場所には多くの人々が訪れています。
まさに「ゲーミフィケーション」の象徴でしょう。
ところで「ポケモンGO」は「イングレス」というゲームと切っても切れない関係にあることをご存知でしょうか?
「ポケモンGO」も「イングレス」も「ナイアンティック」という会社が作っています。
「ポケモンGO」の位置情報のノウハウやポケストップ、ジムなどは「イングレス」のデータをもとに作られています。
いわば「ポケモンGO」は「イングレス」の弟のような存在、という感じでしょうか。
「ポケモンGO」が爆発的にヒットする過程には「イングレス」が必要不可欠でした。
次回は、その「イングレス」について書きたいと思います。
【第1回】「イングレスとポケモンGOとゲーミフィケーションと」